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皆様、こんばんは。

本日は「金鯱賞」について分析します。
まずは舞台となる中京芝2000mコースについて考えましょう。
中日1

ローズ2
中京芝2000mは正面スタンド前からのスタート。スタート位置が坂の途中であること(上りスタート)、1角まで約314m(Aコース時)と十分とは言えない距離しかないこと、緩やかながら向正面まで上りが続くこと、阪神ほどではないですがおむすび型のコースで1~2角のコーナー径が小さいこと、以上から前半のペースは上がらない傾向。スロー=馬群が凝縮するわけで、特に多頭数戦においては自然と前にプレッシャーが掛かること、1000mからは直線途中まで下りが続くことから後半は4~5Fのロンスパ戦になる傾向が強く、単純な前残り戦にはならないコースです。ただ、近年におけるこのコースではどうも動き出しが遅くなる傾向が強まっており、以前よりも前残り傾向が強くなっています
金鯱賞2
これは2角3番手以内通過馬の年別成績(13頭立て以上)ですが、2021年から顕著に成績が上昇している様子が見て取れますので、今の中京芝2000mは前有利になりつつあると考えるべきでしょうね。

続いて枠番別成績
金鯱賞3
コーナーでの外回しが致命傷になるコースだけに、外回しを避けられる可能性が高い内~中枠馬優勢、外枠馬劣勢のデータ。

そして2021年以降の枠番別成績は以下のように変化。
金鯱賞4
動き出しが遅くなる=後半ラップが速くなる=コーナーでの外回しはより不利になる、と言うことから極端内枠馬の成績が上昇、外枠馬の成績がより下降、と言う結果が出ています。

次に過去5年のレースラップと3着内好走馬一覧を見ておきます。
金鯱賞6
金鯱賞7
金鯱賞が現在の時期になった2017年以降の8年中7年で前後半差1.0秒のスローペースになっていますので、ハイペースになった昨年は異例の事態。2023年以前は毎年確固たる逃げ馬不在or逃げ馬が1頭だけと言う年ばかりだったのは事実ですが、先に書いたように基本的にテンからペースは上がらない構造のコースですから、逃げ争いが激しくなるなど特殊な事情がない限り前半はスローペースで流れると考えるのが正解です。
後半の動き出しについては、ラスト3F戦が2回、4Fロンスパ戦が1回、6Fロンスパ戦が3回、7Fロンスパ戦が1回と全く読めないですが、2020年以外は開幕週で行われたレースで内有利馬場ですし、8年中7年で13頭立て以下の少頭数戦でスローペースで流れると極端にペースは落ちる傾向で、重賞レベルの先行馬であれば多少動き出しが早くなっても耐えられますので、言ってしまえば動き出しの位置がどこになるかを気にする必要はなく、昨年のようなハイペースにならない限り前有利になると考えておけばOK
金鯱賞8
これは2角位置別成績。少頭数戦になるレースだけに先行馬の好走率は通常よりも高くなるのですが、それでも2角3番手以内馬の好走率の高さは無視出来ませんし、特に逃げ馬は【2-3-1-2】勝率25.0%(単回値2,866円)・複勝率75.0%(複回値463円)で、スローペースになればほぼ毎年馬券に絡んでいる事実が。そういうレースだけに、前走で先行していた馬の成績も良く、前走3角3番手以内馬は【3-3-2-11】勝率15.8%(単回値1,225円)・複勝率42.1%(複回値239円)で、過去8年中7年で1頭以上が馬券に絡んでいますので、今年該当するデシエルトホウオウビスケッツは有力に。尚、この2頭は共に逃げる可能性があって兼ね合いが鍵になりますが、武豊Jと岩田康Jならやり合わず早期に兼ね合いを付ける可能性が高いと思っています(あくまで枠順決定前段階の話ですが)。

次に人気別成績を見ましょう。
金鯱賞10
過去5年の出走馬60頭中23頭が次走G1に出走(大阪杯14頭、クイーンエリザベス2世C5頭、天皇賞春2頭、宝塚記念1頭、ヴィクトリアマイル1頭)しているように、G1へのステップとして使われることが多いレース。それゆえにハイレベルになりがちですが、同時に前哨戦のため仕上げが甘くなって実力馬が凡走することも少なくないレース。1人気はパーフェクトである一方で、2~4人気馬が【2-2-1-19】複勝率20.8%に留まっており、一見人気馬で決まりそうでも穴馬に付け入る隙はあります
2~4人気で馬券に絡んだ5頭中4頭は前走海外G1出走馬ですから、一言で格上的存在だったと言うこと。前走国内戦出走馬は【1-1-0-17】とかなり成績は悪く、その中でも前走3角3番手以下馬は【0-0-0-15】ですから、前走国内戦出走馬且つ位置が取れない人気馬は疑ってみても良いでしょうね。
その人気馬が崩れることで穴馬が飛び込んで来るわけですが、あくまでレベルが高いレースですから近況が冴えない馬は期待薄で、5人気以下且つ前走非G1で6着以下だった馬は【0-0-1-26】ですから、狙える馬は案外絞れます。

最後に枠番別成績を見ておきたいですが、ここで掲載するのは「直近5年における2回中京開幕週全レースの枠番別成績」。
金鯱賞9
平均値以上に内有利傾向が強いことが分かりますので、ベタに内枠重視の考えで良さそうです。

と言うことで、本日は以上です。

次回は「スプリングS」を分析します。