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皆様、こんばんは。

本日は「朝日杯FS」を分析します。
まずは舞台となる京都芝外1600mコースについて考えます。
朝日杯1
朝日杯2
スタートは2角のポケットで、最初のコーナーである3角までは約680m(Dコース時)もの長い直線が続くので普通に考えれば序盤からペースは上がりやすいのですが、スタートから250mほどで丘の上りを迎えますので、ここで強制的にペースが落ちることがポイント。特にDコースは一周距離がAコースよりも約70m長くなる分、スタート位置が約70mゴール方向へ近付きますので、上りを迎える地点がより早くなる=最もペースが上がる2F目が上りになりますので、逃げ馬不在or単騎逃げが予想されるメンバーでは序盤からペースが落ち着く可能性がある点に注意が必要です。

ただ、非Dコースのレースではありますが、過去15年において京都芝外1600mで行われた14頭立て以上の2歳or3歳限定重賞のペースは以下の通り。

2009年シンザン記念(14頭立て・Bコース)前後半47.2-48.1秒①
2010年シンザン記念(16頭立て・Aコース)前後半47.3-47.0秒⓪
2011年シンザン記念(16頭立て・Aコース)前後半47.2-46.8秒①
2012年シンザン記念(15頭立て・Aコース)前後半47.2-47.1秒①
2013年シンザン記念(16頭立て・Aコース)前後半46.6-47.7秒③
2015年デイリー杯2歳S(14頭立て・Bコース)前後半49.4-46.5秒②
2016年シンザン記念(18頭立て・Aコース)前後半46.3-47.8秒⑥
2017年シンザン記念(15頭立て・Aコース)前後半47.1-50.5秒②
2024年シンザン記念(18頭立て・Aコース)前後半46.4-48.1秒②

2024年阪神JF(18頭立て・Cコース)前後半46.5-46.9秒⑤

赤文字は前後半差0.6秒以上の前傾戦、青文字が同0.6秒以上の後傾戦、残りは前後半差0.5秒以内の平均戦、右端の○囲みの数字は前走で逃げた馬の頭数を表していますが、全10戦中後継戦は一度だけ。序盤にペースが上がりにくい京都芝外1600mではありますが、概ねペースは流れる傾向で、それは前走で逃げた馬の頭数にも関係しません。歴史上で京都芝外1600m・Dコースで重賞が行われたことは古馬戦も含めて一度もありませんので、どういうペースになるかは未知でやってみなければ分かりませんが、上記傾向やCコースだった先週の24阪神JFでも大きくペースが落ちることはありませんでしたから、スローペースになる可能性は低いと考えて良いのかも知れません。

Dコースに替わることでもう一つカバーしておかないといけないのは伸び所の変化ですが、先週日曜で馬場が良かったのは内から9頭分外。Dコース替わりで仮柵が3m外に移動しますが、その程度では焼け石に水ですから、コース替わりで内外の有利不利が変わることは無いでしょう。恐らく先週同様に砂を補充して内を固めることで土曜は内が伸びるように見えることでしょうが、日曜になれば傾向は変わりますので、土曜の傾向や短絡的に捉える評論家の意見に騙されない方が良いです。

次に過去5年の3着内好走馬一覧を見ておきます。
朝日杯3
今年は舞台が京都に替わりますので過去傾向はほぼ参考にならないです。そこで大局的にこのレースを考える必要がありますが、最も重要なことは2017年にホープフルSがG1に昇格したことで、これにより1600mG1か2000mG1かを選べるようになりました。普通に考えれば、皐月賞と同舞台であること、マイル戦を経験させるメリットがほぼ存在しないことから、翌年のクラシックを狙う馬はホープフルSを選択することになります。それによって朝日杯FSのレベルが落ちることは想像に難くなく、特に近2年のレースレベルの低下は顕著です。

レースレベルが落ちることで起こる現象の一つが、強い馬がより好走し易くなると言うこと。
朝日杯4
これは中山開催時も含めた上位人気馬の複勝率ですが、上位人気馬の好走率の違いは一目瞭然。「中山開催時の成績が足を引っ張っているのでは?」と思われるかも知れませんが、阪神開催に替わった2014年以降だけを切り取っても、2014~2016年における上位3人気馬の複勝率は44.4%で、1人気馬は66.6%です。

そして、レースレベルが落ちることで起こるもう一つの現象が、格下馬が台頭し易くなること。これは「強い馬が好走し易くなること」と相反する話と思えますが、上位馬は強くともその層は薄くなるわけですから、それだけ格下馬が走れる余地が広がったと言うことで、決して矛盾する話ではありません。
朝日杯5
これは前走新馬戦使用馬、未勝利戦使用馬の複勝率ですが、これも一目瞭然で近年において成績が上昇していることが分かります。もっと言えば、強い馬の出走が減る→賞金ボーダーが落ちる→収得賞金賞金400万の新馬・未勝利戦勝ち直後の馬が出走出来る、と言うことから出走機会が増えたことも一因ではありますが、OPで壁にぶつかった馬を買うぐらいならば、まだ可能性がある前走新馬・未勝利戦出走馬を買った方が良いです。

他で言うと、生まれ月についても京都に場所が変わってもデータへの影響はないでしょうね。
朝日杯6
これは阪神開催過去10年のデータ。このブログでは再三書いていますが、やはり2歳戦における早熟性は重要なファクター。特に相対的に牝馬よりも成長が遅い牡馬では尚更で、4月以降生まれのディスアドバンテージは大きいものがあります。ちなみに、4月以降生まれで馬券に絡んだ5頭中1頭は牝馬のタガノエルピーダで、残る4頭中2頭はダノンプレミアムとドウデュースですから、それなりの大器でなければ遅生まれを覆すことは簡単ではないです。
尚、今年の登録馬で4月以降生まれなのは、ダイシンラーテイクイットオールニタモノドウシヒラボクカレラの4頭。やや不利な3月生まれは、エイシンワンドクラスペディアコスモストーム
ドラゴンブーストランスオブカオスの5頭です。

と言うことで本日は以上。

さて、今年のメンバーですが、やはりここ2年を踏襲するようにメンバーレベルは低く、上位人気馬も各馬一長一短。盤石と思える馬は一頭もおらず、展開や枠順でどうにでも結果が変わるレースになりそうです。つまり人気薄にも十分チャンスはあると思えますので、どんな人気薄であっても細部までしっかり分析すべきだと思いますよ。
そんな中にあって、ポテンシャルだけで言えばこの馬がナンバーワンであることは間違いないでしょうね。
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「最強競馬ブログランキング」の当ブログ紹介文内に馬名を記載しておきます(15位ぐらい)
レース振りには注文が付きますし、ペースの速いマイル戦への対応にもやや疑問はありますが・・・

次回は「ターコイズS」を分析する予定です。