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皆様、こんばんは。
本日は「安田記念」を分析します。
まずは舞台となる東京芝1600mコースについて考えます。


スタートはバックストレッチ右端、2角の立ち上がり。最初のコーナーである3角まで約527m(Cコース時)と長い直線が続きますので序盤のペースは上がりやすいですが、最後には長い直線が待っていることからコーナーではどうしても息が入る傾向。前半3Fはそこそこ流れ→中盤2Fで息が入り→後半3Fで再加速、と言うのがこのコースの基本パターン。左右は逆ですが、阪神外芝1600mと似たようなラップ構成になると考えれば良いでしょう。
次に過去5年のレースラップと3着内好走馬一覧を見ておきます。


まず一番に考えておきたいのがレースラップで、とりあえずは以下の一覧表をご覧下さい。

これは不良馬場だった2014年を除く過去10年のラップ詳細ですが、まず目に付くのが2018年以前はハイペース基調であったのに対し、2019年以降はスローペース基調に変化していること。近年は強力逃げ馬が不在orそもそも逃げる馬が少ないなど、戦前からペースが上がらないだろうメンバー構成の年が多かったのは事実ですが、それは2018年や2015年でも同じ。それでもペースが上がらないのは、そういう「トレンド」だからで、ラップにもトレンドが存在することはこのブログでも再三書いて来たことです。従って、今年も逃げ馬が複数存在するなどの特別な事情がない限りはペースは落ち着く可能性が高いと考えたいです。
ペースが落ち着けば前有利になると考えがちですが、そう単純な話ではないのが競馬。同じスローでもラップ構成次第では前有利にも後ろ有利にもなるもので、その分かりやすい比較が2019年と2023年のラップ。
2019年:12.2-10.9-11.4-11.3-11.2-11.1-11.2-11.6(45.8-45.1)
2023年:12.0-10.8-11.4-11.8-11.6-11.1-11.2-11.5(46.0-45.4)
2019年は前後半差0.7秒スロー、2023年は同0.6秒スローなので字面上は同じようなペース配分ですが、2019年の前半3Fラップは34.5秒ですから標準的(平均ラップは34.4秒)。ただ、4~5F目は22.5秒と過去10年中で最速ラップで、以降は緩急なくずっと速いラップを継続したままゴールに向かっています。
一方の2023年ですが、前半3Fラップは34.2秒と過去10年中3番目に速いですが、4~5F目は23.4秒と過去10年中3番目に遅いラップに。そして4角出口からの残り600mで再加速してゴールに向かっています。
このブログや予想を長く見て頂いている方はお分かりだと思いますが、2023年のラップ構成は典型的な「急→緩→急」ですから差し馬有利で、2019年は緩→急→急なので先行馬有利。どうしてそういう結果になるのかは再三書いていますが、折角のG1記事なので改めて書いておきます。
先行馬はテンのスピードが優れていて位置が取れる=差し馬に対して距離的なアドバンテージを得られることが強みで、後半能力は差し馬には劣りますので(序盤に速いペースで位置を取った負荷がツケとしてやって来ることもありますので)序盤に得たこのアドバンテージを如何に浪費しないように直線に向くかが重要です。差し馬目線で言えば、道中で如何に効率的に前との差を詰めて直線を迎えられるかが重要なわけですが、そこでポイントになるのが中盤ラップ。先行馬はここで無駄にペースを緩めてしまうと差し馬に労せず距離を縮めるチャンスを与えることになります。「けれども息が入ることで後半に体力を温存出来るじゃないか」と反論されるかもしれませんが、息を入れることで後半に差し馬と同じだけの末脚を使えるのであれば息を入れる意味はありますよ。ただ、先行馬はテンのスピードが優れている代わりに、溜め込んでの瞬発力には欠けているもので、差し馬はその逆。テンの速さは一級品だし、溜め込んでの瞬発力も一級品なんてスーパーホースはそうそう存在しないのです。得意分野があれば不得意分野もある、人間も同じでしょう。息を入れて多少体力を温存したとて瞬発力が増すわけもなく、体力が残っていても距離差が小さい状態で直線に向けば瞬発力に秀でている差し馬に飲み込まれるのです。ですから、多少無理をしてでも距離差を作って直線に向く方が正解。もちろん、先行馬は中盤を緩めなければ全て粘れるかと言うとそういうわけでもなく、当然耐久力がない馬は脱落します。ただ、G1にまで出て来る先行馬は概ね最低限以上の耐久力は備えているわけで、だからこそ中盤を過度に緩めないことは重要です。
但し、前半も緩いのであれば話は別。その場合は中盤も緩めて大きく体力を消耗しないまま直線に向けば、いくら瞬発力に欠ける先行馬でもそれなりの上がりラップは踏めるもの。そうすると差し馬が物理的に記録することが不可能なラップを踏まないと差せない状況を作れますので、この場合は逆に中盤を緩めない方が良いです。
さて、話は戻って件の2019年と2023年がどういう結果になったかですが、中盤を緩めなかった2019年は1着が3角4番手のインディチャンプで、2着は逃げたアエロリット。2番手追走だった13人気グァンチャーレが4着に粘り込んでいます。一方、3角8番手以下の差し馬勢は地力が抜けている1人気アーモンドアイこそ11番手から3着に差し込みましたが、残りは全て7着以下に撃沈しており、やはり先行馬優勢の結果になっています。
一方の中盤を緩めた2023年ですが、1着は3角11番手のソングラインで、3着は15番手のシュネルマイスター。4着には9番手で8人気だったガイアフォースが入り、3角5番手以内から馬券に絡めたのは4番手追走だった3人気2着セリフォスのみ。同じ前後半差のスローペースでも中身が違えばこれだけ結果が違うことはラップの本質を表した好例で、如何に私が言い続けている理論が正しいかの証明でもあります。また、これは明日書きますが、中盤が緩まなかった2018年以前は先行馬優勢の結果になっていますが、過度に緩んでいる近3年は差し馬優勢にもなっています。
これらを踏まえて今年の登録メンバーを見ると、恐らく逃げるのはウインカーネリアンで、絡んで行くとすればドーブネぐらい。まずこの2頭の動向には注目ですが、恐らくウインカーネリアンがハナを切るでしょう。そこで問題になるのが三浦Jのペースメイクですが、このコンビで走った東京マイル3戦のラップを結果を見て見ましょう。

これら3戦は全て自身がハナを切ってペースメイクしたレースですが、ここまで書いた内容とこのラップを見ればもうお分かりですね?そう、中盤を緩めずに後続に差を詰める隙を与えず、且つ追走脚も削いだ23東京新聞杯ではナミュール以下を封じて重賞勝ちを果たしている一方、残り2戦は中盤を緩めたことで差し馬の餌食に。24東京新聞杯ではサクラトゥジュールに1馬身差の完敗&マイラーではない3着ホウオウビスケッツにすらクビ差にまで迫られています。
ウインカーネリアンは速い脚がない代わりに耐久性には優れた優秀なマイルの逃げ馬です。もしあなたが馬主ならどう指示しますか?答えは一つしかないですよね。三浦Jはこの馬のことをちゃんと理解出来ているのでしょうか?それが今年の安田記念を考える上で最大の鍵になります。
最終的には枠の並びが超重要になりますが、現時点では三浦Jはこういうペースメイクをすると思っています
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「最強競馬ブログランキング」の当ブログ紹介文内に内容を記載しておきます(10位ぐらい)
明日も「安田記念」の分析を続けます。