皆様、こんばんは。

本日から2回(3回)に分けてフェブラリーSの有力馬分析を行います。
1回目の本日は5頭を取り上げます。

カフェファラオ
まずは前走(チャンピオンズC)時の週中分析記事を転載します。
ユニコーンSのパフォーマンスは近年でも屈指のものだったと思いますし、あの舞台・ペースなら古馬相手でもG1を勝てる馬だと思います。そのユニコーンSが前後半46.1-48.8秒、1200m通過1分10秒5という超ハイペースの基礎スピード特化戦。米国型とも言えるあのペースを先行して減速せず押し切ったことは、ああいうペースパターンへの異常な適性の高さの証明と言えて、それは米三冠馬アメリカンファラオ×米重賞勝ちの母という血統背景からも納得です。それは裏を返せば日本的なペースへの適性の低さとも受け取れて、前走シリウスSはユニコーンSには遠く及ばない低いパフォーマンスレベル。休み明けだったことを差し引いても、サクラアリュールやエイコーン相手に一杯に追われて0.1~0.2秒差では全然足りないでしょう。従って、常識的なペースに収まるだろう中京ダ1800mのチャンピオンズCへの適性は低いと思われ、追い切りを見ても大幅な上昇は見込み薄。そしてJDDでは揉まれて全く能力を発揮出来なかったことを考えれば、7番枠スタートでは立ち回りも難しく、どこを切り取っても買える要素がないと言うのがこのレースに対する同馬への評価になります
その前走は7番枠から1角を前に早々に大外へ誘導するほぼ100点と言える立ち回り(終始大外を回したことを批判する意見も散見されましたが、そもそも内を立ち回れる馬ではない)。ラスト5F目最速で差し馬の流れになったことを考えれば位置的な不利も全くなく、あれ以上は望めない結果だったと断言出来ます。あれで前と同じ脚しか使えず、後ろのモズアスコットに差されたことはG1級では自力で差し込む脚は持っていないことの証明で、やはり基礎スピードが問われる流れでこその馬だと再認識させました。そういう意味で序盤からペースが上がりやすい東京ダ1600mで行われるフェブラリーSは最高と言える舞台。今回はハミをリングビットに変えてクロス鼻革を装着(共に制御力を高める策)、更に1週前追いではチークピーシズも装着していましたので相当馬具を工夫して臨むようですから、陣営のここに賭ける意気込みが伝わるというもの。後は揉まれない外枠を取れれば完璧で、全く評価しなかった前走とは一転してこのレースでは本命級の評価が妥当です

エアアルマス
非常に分かりやすくキックバックを嫌がる馬で、4走前(武蔵野S)大敗の理由のほとんどは道中で砂を被りズルズルと位置を下げ続けたこと。近2走は砂被りこそ回避出来ましたが、2走前(みやこS)は骨折長休明けに加えてラスト5F目最速の先行馬に厳しい流れ。前走(チャンピオンズC)も同じくラスト5F目最速の先行馬不利のペースと、共に展開が厳しかったレースですから情状酌量の余地はあるでしょう。3走前(2020東海S)ではインティやヴェンジェンスを完封しているように持っている能力は確かで、例年よりもレベルが低いメンバー構成ならば五分に戦える素地はあります。ただ近走よりも序盤のペースが上がることは必至ですから内枠配置だと相当苦しい競馬を余儀なくされるでしょうし、前走(チャンピオンズC)では追い出されてからなかなか手前が替わらず、4走前(武蔵野S)は最後まで左手前のままだったように左回りにも不安が付きまとう現状。これではなかなか手が出しづらいというのが偽らざる評価で、極端外枠を取ることが好走への絶対条件を言えそうです

サンライズノヴァ
同馬の特徴は2点。1点目は砂被りが苦手で馬群内やインを器用に立ち回ることが出来ず外回しになるため、必然的にワンターンのコースがベストだと言うこと(コーナーを4つコースでは【1-2-2-5】ですが、古馬になってからは【0-1-1-3】)。もう1点は基礎スピード型であるということで、好走例のほとんどは前傾戦になって前半の基礎スピードが問われたレース。従ってコーナー4つコースだった前走は戦前から評価しなかったように、凡走は必然。必要以上に負けた感はありますが、直線以外は終始インを立ち回って砂を浴び続けた影響もあったでしょうから、評価を下げる必要はありません。今回は過去14戦9好走の左回りのマイル戦に舞台が替わりますから変身は必至。3走前(南部杯)では馬券外に終わっていますが、これは鈍かった追い切りの動きが示すように仕上げ途上の一戦。58㎏を背負って完勝を収めた2走前(武蔵野S)に見る通り能力の衰えはなく、例年よりもメンバーレベルが落ちる今年なら念願の中央G1制覇も十分考えられます。雨が降って高速化すれば尚良し

サクセスエナジー
2019年フェブラリーSが前後半48.0-47.6秒のスローペース。過去10年で最も遅いペースとなったこの年に出走し、3番手で競馬を進めるも残り300mで失速して勝ち馬と1.5秒差、3着馬からも0.8秒離される8着敗退。OP昇級後はこれが唯一の1600m以上戦への出走でしたが、この結果通りにやや距離が長いと思わせました。この時よりも高い確率でペースが上がるだろうことを考えると距離不安は更に増大しますので、この時点でかなり好走率は低くなります。これに加えて、砂を被ると能力を発揮出来ないためスムーズに競馬を進めたいという条件もあり、そんな馬なのにゲートからのダッシュが遅いので極端な内枠は避けたいという厄介な条件も付いては・・・流石に手が出ないです

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元来が叩いて良くなる馬で、前走を迎える前まで中8週以上間隔が開いた場合の成績は【0-0-2-8】。それだけに前走はあくまで叩き台のレースになるだろうと見ていましたし、陣営コメントも「これまでの休み明けと同じ感じ。ここを叩けば良くなるだろうし、次に繋がるレースが出来れば」というもの。自作のパドックノートにも「やや緩め、これを使って体が締まれば」と記載していましたので、あれだけ走ったことには正直驚きました。ただ、前後半34.4-36.0秒のハイペースで差し・追込み競馬になったことや斤量面の有利さが大きかったのは事実。評価すべきは3,4着馬の方でしたので、結果を額面通りに受け取るのは少々危険かも知れません。一度使われてパフォーマンスを上げて来ることを加味しても、得意の流れ(前傾戦)で同馬を凌駕して来るだろう馬がザっと4~5頭存在することを考えると、現時点ではあくまでヒモ扱いという評価が妥当でしょう

明日も「フェブラリーS」の有力馬分析を続けます。