皆様、こんばんは。

本日は「新潟2歳S」について。残念ながら登録段階で11頭のみと少頭数になってしまい興味も半減ですが、毎年一筋縄ではいかないレース。今年もそれは変わりそうにありませんので、しっかり分析して行きましょう。
まずは新潟外1600mコースについて。

新潟2歳1


新潟2歳2

新潟外1600mはスタートから3角まで約550mと十分な直線があるものの、最後に日本一長い直線が待っていることと緩い上りレイアウトであることから、特に2歳戦では前半のペースは上がらない傾向。新潟2歳S過去10年の前半3F平均ラップは35.8秒。3角以降は下りになるものの、新潟競馬場は極端な横長コースのためコーナー径がキツくコーナーではラップが上がりませんので、必然的に659mの直線勝負になります。

次に過去5年のレースラップと3着内好走馬一覧をご覧頂きます
新潟2歳3

新潟2歳4

コースのラップ傾向通りに過去10年全てでスローペースで、10年中6年で前後半差2.0秒以上の超スローとなっています。

12.7-11.1-12.1-12.4-12.3-11.4-10.7-11.7(48.2-46.1)

上記は過去10年の平均ラップですが、これを見ても純粋なラスト3F戦になっていることが分かります。また過去10年全てでラスト2F目最速と仕掛け位置が遅いですから、ラスト1Fでは減速すると言ってもラップ自体は11.7秒とやや速め。つまりはラスト1Fだけで挽回することは容易ではなく、ラスト3-2F地点で置かれてしまうと挽回する前にレースが終わってしまうことになります。過去レースにおいて、ラスト2F目までは見劣りつつもラスト1Fの減速地点で差し込んだという例はほとんどなく、過去5年で言えば2016年2着オーバースペックだけ。その他の14頭は全頭最速地点で他馬を凌駕するトップスピードのレベルとギアチェンジ力を見せて自力で差し込んでいますので、トップスピードのレベルとギアチェンジ力に優れた馬で無ければ好走することは出来ないと言い切ってしまって良いです。

新潟2歳5
これは過去10年における上がり3F順位別成績ですが、当然のように上がり順位が上であるほどに成績は上昇。上がり順位が良ければ成績が良くなるのは他のレースでも見られる傾向ですが、このレースほどに極端な結果になることは珍しく、この結果からも如何に末脚性能が重要かが分かります。

新潟2歳6
これは前走上がり3F順位別成績ですが、ほとんどの馬が新馬戦や未勝利戦を勝利して来た馬ですから上がり順位が優秀な馬が多いのは当然。逆に言えば新馬・未勝利レベルで上がり順位が低いと本番のここで他馬を凌駕出来ないとも言えて、前走上がり順位3位以下馬は【1-1-0-48】と大不振。ちなみに前走上がり3位以下で好走した2頭は共に2010年のもの。この年は前後半差2.1秒なのにレースの上がり3Fが34.2秒と非常にレベルが低い年(通常前後半差2秒以上のスローならレースの上がりは33秒前半が普通)だったことに注目。2010年を除くと【0-0-0-43】となりますので、前走上がり順位3位以下馬はほぼ好走の可能性がないと言ってしまって良いかも知れません。

他に取り上げておくべきデータがキャリア別成績
新潟2歳7
キャリア1戦=新馬戦経由馬が最良の成績を残しており、キャリアが増える毎に成績は下降している点は非常に特徴的。キャリア2戦馬で馬券に絡んだ8頭中7頭は前走未勝利戦使用馬で、その7頭は全て新馬戦3着以内→未勝利戦勝利だった馬でした。
一方、同じキャリア2戦馬でも前走ダリア賞使用馬は【0-1-0-19】と大不振。ダリア賞3着以内馬に限っても【0-1-0-8】で、唯一馬券に絡んだ1頭は上がり順位別成績の欄でも話に上がった低レベルだった2010年の好走馬だったというのは興味深いところです。新潟内1400mと外1600mでは求められる能力が全く違いますし、ダリア賞はOP特別と言えども毎年非常にレベルが低いレースですから、このレースで好走したことだけで優位性は生まれません。

と言うことで本日は以上。
予定では有力馬分析も併せて行うつもりでしたが、流石にこの少頭数では最終予想のネタバレになりますから割愛させて頂きます。ご了承くださいませ。

最後に危ない人気馬をご紹介して本日の締めにさせて頂きます。
まずはこの人気馬
↓ ↓

中央競馬ランキング
「人気ブログランキング」内ブログ紹介文に水曜日限定で掲載しておきます(10位ぐらい)
前走が評価されて人気になりそうですが、このレースが前後半34.4‐36.7秒の前傾戦で基礎スピードの高さを活かし切ったという内容で、同時に展開が向いた面も否定できないでしょう。血統的にもトップスピード戦になることはプラスとは思えず、ここは難しい一戦になるでしょうね

もう1頭はこの人気馬
↓ ↓

最強競馬ブログランキングへ
「最強競馬ブログランキング」内ブログ紹介文に水曜日限定で馬名を記載しておきます(10位ぐらい)
初戦はスローラスト3F戦を勝利したこと自体は良いのですが、ラスト2F目の最速地点では2着馬に見劣って一旦前に出られてから差し返したという内容。あくまで初戦だけの評価ですが、トップスピードのレベルとギアチェンジ力には物足りなさを感じます。前向き過ぎて道中かなり力んでいた点も気になるところで、2戦目で前向きさが強調されてしまうと余計に末脚にマイナスを影響を及ぼしてしまうでしょう。これはかなり危険な匂いがしますが・・・