皆様、こんばんは。

本日は「大阪杯」の有力馬分析を行います。
12頭立てのレースになりそうですから、その半数である6頭を対象に分析をしてみたいと思います。
では、早速参りましょう。

サトノソルタス
前走推奨馬。まずその際の推奨文の一部を転載します。
サトノソルタスは前後半60.8-58.4秒のスロー4Fロンスパ戦になった前走中日新聞杯で0.4秒差5着に敗退。今回も同じレースに出走するサトノガーネットとラストドラフトに先着を許しました。ただ抜群の手応えで直線に入りながら、直線では全く前を捌けずにほとんど追えた場面無し。パトロールを見ると良く分かりますが、ほとんどの時間を進路確保と馬のバランス維持に費やしており鞭は一発のみで、まともに手綱を押せている場面がありませんでした。また一応進路が確保出来たのは残り150mあたりでしたが、元々がギアチェンジが苦手でスッと反応出来ない馬なので「進路が出来てからも伸びは地味」と言った指摘も正しくありません。よくあれで0.4秒差5着に走ったなというのが正直な感想で、あの0.4秒差は十分に逆転可能だと思います。そういったレース振り以外にも強調点はあって、それは間隔が詰まった時よりも間隔が開いた時に良績が集中していること。実際に稽古時計の精度も前走より上がっていますので体調面の上積みも見込めます
その前走は2着に好走しましたが、前後半63.6‐58.0秒と予想以上のスローな流れに恵まれたことが大きかったのは事実。今回は一気の相手強化になりますし、良績のない間隔が詰まったローテにもなりますから、軽視が妥当でしょう

クロノジェネシス

前後半59.1-59.2秒のイーブンラップからの4Fロンスパ戦になったオークスでは、ラスト1Fで明確に甘くなっての3着。しかも3角以降最内を回した自身に対して2着カレンブーケドールは4頭分外を回してのものでした。2走前エリザベス女王杯は前後半62.8-58.5秒と超スローからの4Fロンスパ戦で、残り1Fまではジリジリと伸びたもののラスト1Fでは3,4着馬と同じ脚色になっての5着。この2戦を見ると使える脚の長さには明確に限界があると感じさせましたし、2歳~3歳早期では優位性を持っていたトップスピードのレベルでも戦えない(ラッキーライラックに圧倒された)ことも分かりました。
一方で、雨の影響が残り時計の掛かる馬場だった秋華賞では、前後半58.3-61.6秒の前傾戦を好位後ろから抜け出しての完勝。前走京都記念ではかなり時計の掛かる馬場の中、前後半61.1-62.7秒の前後半ラップも逃げ馬が2番手以下を約2秒離したので2番手以下は実質スローの4Fロンスパ戦。これを3番手から抜け出してカレンブーケドール以下に0.4秒差の完勝。この2戦では良馬場時より明らかに質の高いパフォーマンスを見せています。
これら近4走から判断すると、今では時計の掛かる馬場でこそ高いパフォーマンスを発揮出来ていると言えますので、3歳早期までの印象は捨ててしまった方が良いかも知れません。また同じロンスパ戦でもかなり重い馬場で12秒台のラップしか刻まなかった前走と違って、良馬場のオークスとエリザベス女王杯では11秒台のラップを連続した中でラスト1Fに息切れしているだけに流れも大きなポイント。前半スローからのロンスパ傾向が強い大阪杯は合わないレースである可能性が高いですから、尚のこと馬場状態は取捨の大きなポイントになりそうです

マカヒキ
渡仏後に掲示板内好走した9つのレースは、2017JCを除き全て時計が掛かる馬場だったレース。その9つのレースにおける自身の上がり3Fラップを列挙すると「34.9」「33.9」「38.6」「35.1」「36.4」「34.7」「34.9」「36.3」。低速決着でしか好走出来ない現状ですが、言い方を変えれば時計の掛かる条件なら確実に走っているとも言えて、過去2年の大阪杯は共に時計の掛かる馬場の中で4着に健闘し、前走JCでもかなり時計の掛かる馬場で4着に追い込んでいるように条件が揃えばまだまだ無視できない存在ではあります。ただ、昨年の大阪杯がややスローからの4Fロンスパ戦で11.8‐11.4‐11.6‐12.5秒と仕掛けが早くなってラスト1Fで0.9秒もの減速をしましたので、鈍足馬が差し込むには絶好の展開だったレース。それでも4着までしか差し込めなかったわけで、しかも道中はインをロスなく追走し直線も比較的スムーズに外に誘導出来たという経緯があってのものですから、あれ以上を望むのは酷とも言えます。いずれにしても取捨は時計が掛かる馬場か否か。阪神は先週こそ雨の影響で時計がやや掛かっていましたが、その前週では時計が出ていましたので、その流れを踏襲しているなら軽視という判断で良いでしょう

ダノンキングリー
超スローラスト3F戦の共同通信杯を完勝、前後半57.8‐60.5秒と基礎スピードを問われたダービーでは僅差2着、前半スローからの5Fロンスパ戦になった中山記念を楽勝、と流れ不問で好走出来るのは類稀なる競馬センスゆえ。ただキャリア中で計時した自身の最速ラップは共同通信杯での10.8秒で、これが府中の超スローラスト3F戦でのもの。トップスピードのレベルは特筆するほどでは無く(あくまで高いレベルの話です)、G1で勝ち負けすることを考えるとトップスピードの持続力を問われたり、前半の基礎スピードを問われる形がベターだと言うことが大前提としてあります。そういう意味で阪神内2000mは悪い舞台ではないと思います。
能力面については皐月賞でサートゥルナーリアと時計差なし、毎日王冠ではアエロリットやインディチャンプに快勝、中山記念でもラッキーライラックやインディチャンプ、ペルシアンナイトを問題にしなかったとなれば優にG1級と言えて、超G1級のアーモンドアイなどが居ない今回のメンバーなら絶対能力は間違いなく上位です。距離に関しては1600~1800mがベストの感はありますが、かなり後半が厳しいラップになったダービーで時計差なしの2着に好走出来ていますので、2000m戦になるからと言ってナーバスになる必要は全くないでしょう。
そう考えると非常に死角が少ない一頭に映りますが、懸念点があるのも事実でそれは全て2走前のマイルCSに起因するもの。このレースの直接的な敗因は内が伸びない馬場であったことでしょうが、見逃してはいけないのは同じく内を通したマイスタイルを捕まえられなかったこと。対マイスタイルで考えると明らかに能力を発揮出来なかったわけですが、考えられる原因は馬場か輸送。輸送については外野からは断定出来ませんので言及しませんが、キャリア中で最も重かったあの日の馬場に対応し切れなかったことは重く考えておいた方が良いと思います。そういう意味で雨の影響が残った先週を経てどういう風に馬場が変質しているのかという点は要注目です。パワー寄りの馬場ならば評価を下げる可能性が十分ありえます

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トップスピードのレベルには不安がある馬で、重賞での好走歴は前傾戦で上がりが掛かる形かスローからの4Fロンスパ戦でラップが分散される形に限定。4走前は時計の掛かる馬場&4Fロンスパ戦を差し込んで好走。3走前は時計の掛かる馬場&前後半59.9‐60.2秒の平均ペースと条件は整っていたものの、両前脚の落鉄があっての敗戦なので情状酌量の余地。2走前は4Fロンスパ戦になったものの不利な外枠からのスタートで位置が取れなかったことに加えて、超高速馬場下のレースで11.3‐11.1‐11.3‐11.9秒と上がりが速くなってしまい差し込めず敗退。前走は時計の掛かる馬場&前後半60.3‐61.3秒の前傾戦で上がりを要したレースで好走。このようにその特徴を良い意味でも悪い意味でも発揮している近走成績で、凡走時でもその敗因は明確&大崩れはしていませんから、今回も極端に上がりが速くならない流れなら確実に走って来るでしょう。ただし大箱コース【5-0-1-1】に対して、小回り・内回り【0-1-1-2】と大箱コース向きなのは事実ですし、昨年の同レースは内有利馬場を内枠からロスなく立ち回った結果。あれ以上を望むのは簡単ではありませんので、今年も少なくとも内枠からロスなく立ち回ることが好走の最低条件と言えるでしょう

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3走前が前後半58.6‐58.9秒、テン4Fが46.6秒と流れて中盤3Fで緩むという前後半ラップの印象以上に差し馬有利の流れを先行して粘り込む強い内容。強い勝ち馬と時計差なしの競馬が出来た点でも評価出来ますし、走破時計も優秀。2走前は内で立ち回った馬しか勝負にならない馬場の中、大外枠から終始外を回される競馬でノーカウント。前走は前後半バランスこそ48.2‐48.0秒と平均やや緩めの流れも、3F目以降12.2-12.2-12.1-12.1-12.0-11.9-12.0秒と緩急のない流れで、上位5頭中4頭を差し・追込み馬が占めるという後ろに有利だったレース。それを先行して唯一粘り込んだ内容は着順以上に評価すべき内容で、馬体重通りに重めが残っていた背景も考え合わせると更に評価は上がります。ほとんど無視されるような存在だと思いますが、そんな世間の評価とは裏腹に実は結構説得力のあるパフォーマンスは示していて、MAXの能力を発揮出来れば馬券の端に引っ掛かっても不思議ではないと思っています。典型的な逃げ馬が不在のメンバー構成だけに、極端な内枠でも引いてマイペースで運べれば一発があっても不思議ありません