皆様、こんばんは。

本日も「新潟記念」について書きましょう。
今日は有力馬分析です。尚、昨日名前を出した馬については割愛しますので、ご了承ください。

カヴァル
ここに来て3連勝。特に近2走のキレ方は目を見張るもので、2走前は自身上がり3F10.8-10.9‐11.1秒、前走は11.3-10.8-11.3秒で差し切り。トップスピードのレベルは高くて、使える脚も長いので昇級してもこの末脚性能自体は通用するものを持っていると思います。ただいずれも前後半差5秒前後という超スローペースの中で繰り出したもので、OPまで上がるとこの脚すら優位性にはなりえません。近2走は少頭数のレースで、15頭立て以上時【1-2-0-5】、4番から内【1-0-0-3】。新潟外回りなので神経質になる必要はありませんが、エイシンフラッシュ産駒らしく揉まれて能力を発揮できるのかの不安が拭えないのも事実

センテリュオ
3走前が阪神内2200mで6Fロンスパ戦。2着に敗れたとはいえ、その後重賞を3連勝するメールドグラースに唯一食い下がって3着には0.6秒差を付けたわけですから勝ちに等しい内容。2走前は京都内2000mでラスト4F11.3-11.0‐11.2‐11.2秒と速いラップが続く4Fロンスパ戦を後方から大外を通して豪快に差し切り。この2戦は掛け値なしに強く価値のあるもので、重賞通用級と言えるものです。前走で1人気を背負ったのも納得な訳ですが、このレースが弱メン相手に4着と案外な結果。レースは前後半59.8‐60.5秒の前傾戦で、ラストはジリジリとしか伸びず。あれを見ると前半はゆったり入りたいタイプかと思われますが、ローズSでは前後半47.5‐45.8秒と前半は緩んだものの伸び脚は平凡。以上から現状は内回りのスローロンスパ戦でしか走れない馬と思って良く、新潟外2000mの舞台設定は向かないと言わざるを得ないですね。良い馬なんですが・・・

アドマイヤアルバ
父ハーツクライにノーザンダンサー血脈3本、ノーザンダンサー5×5・6・6と底力に富んだ血統。その血統らしくラスト1Fでの我慢を強いられる流れでの好走が目立ち、500万勝ちは前後半45.8‐48.7秒、京都新聞杯2着は同58.5‐59.3秒、3歳秋以降で最良の結果と言える京都金杯が同47.5‐47.4秒と全て前傾戦かイーブンの流れ。中盤が緩まずにラスト1Fで1秒以上減速するような流れになれば大穴台頭の資格はあります

コズミックフォース
ダービー3着の実績がひときわ光る同馬ですが、ご存知のように近年のダービーは「内・前」でないと勝負出来ないレース。同馬は最高の位置で競馬をした結果で、過大評価は出来ないでしょう。中盤が緩んでタニノフランケルやアドマイヤリードが3,4着に粘り込んだ中山金杯で番手から惨敗した内容が酷く、脚質転換宣言した前走でも全く見せ場なし。母譲りの早期活躍馬と思われ、ここは静観が賢明

ブラックスピネル
超超スローの2017東京新聞杯を逃げ切ってしまって以降、逃げた時にしか結果が出なくなった同馬。その2戦=白富士Sと鳴尾記念はそれぞれ前後半60.9‐58.4秒のラスト3F戦、60.4‐59.2秒の4Fロンスパ戦と毛色が違うように逃げればペースに関わらず簡単にはバテない渋太い馬です。鳴尾記念ではメールドグラースに0.2秒差でステイフーリッシュに先着しているわけですから、能力は今回のメンバーなら相対的に上位に位置できるはず。3走前新潟大賞典は逃げて5着敗退ですが、春の新潟で開催初週ながら外有利馬場のインを通したもので、同馬以外の上位馬が軒並み差し・追込み馬ならば評価が落ちるものではありません。ここは流れ一つで一発あります

アクート
これまでの甘さが嘘のような前走の快勝は素直に評価したいところ。残り600mで約4馬身あった差を残り200mまでで詰めたわけですが、その区間のレースラップが10.9‐11.0秒と最速地点だったことを考えると高いトップスピードを見せたと言えます。そもそも新潟だと馬が変わったような脚を使う馬で、これで当地は【3-0-1-0】。ただ唯一3着に敗退した500万特別が前後半47.2‐47.1秒でラスト2-1Fで1.7秒も減速したレース。スローからスプリント的な脚を使う形がベストなので、ペース想定次第では惨敗も

ショウナンバッハ
昨年の新潟記念(3着)がラスト4F11.8‐11.7‐10.7‐12.2秒、中日新聞杯(2着)が同12.3‐12.3‐11.8‐12.4秒、メイS(3着)が同12.0-11.3-10.9-11.5秒。いずれも大箱コースのラスト2F目最速で、かつそこに至るまでのラップが緩め=つまり極端な上がり特化戦だった場合に好走しています。今回と同条件の4走前新潟大賞典では大敗していますが、このレースがラスト4F11.9‐11.1‐11.1‐11.5秒と長く使う脚を求められた流れ。こうなると手も足も出ません。好走への絶対条件はスローからの上がり特化戦。団子状態になりやすいスローで、一脚を求められる流れなら捨てたものではありませんよ

カデナ
若駒時から「良い脚は一瞬」という特性は変わっておらず、末脚の総合力を問われる外回り・大箱コースでは【1-2-0-5】で古馬になってからは5戦5惨敗。また母父フレンチデピュティのパワー体質が発現してきた近走にも見えて、最終週とは言え軽い部類に入る新潟外回りでは不安が先立ちます。近3走の復活走は最大限に評価しますが、それでも狙いは立ち辛く・・・

クリンチャー
鈍足ディープスカイ産駒で、母父ブライアンズタイムなのでグロースターク5×4。この字面通りにパワー型スタミナ馬で、自身の上がり最速タイムはダービー時の34.3秒。国内14戦中11戦で35.0秒以上でしか上がれず、自身が馬券に絡んだ6戦中最もレース上がりが速かったレースでも35.6秒。能力以前に夏の新潟外回り2000mに適性があるとは思えず、それに加えて57.5㎏。雨が降りまくって物理的に時計が掛かる馬場になって一考、という程度でしょう

ゴールドサーベラス
前走七夕賞は前後半58.0‐61.6秒のズブズブ差し決着に加えて、開催を通じて外差し傾向だった馬場が奏功した結果。いわば最高に恵まれた中で出した結果であって、あれ以上は無し。2走前谷川岳Sにしても出走馬の大半が次走大敗するメンバーですから、そこでの4着にどれだけの価値を見出せるかと言われると・・・

ユーキャンスマイル
近走は3000m超のレースを使われ続けましたが、適性距離はもっと短い所にあると言い続けていた同馬。この距離短縮はプラスでしょう。また右回りだと内にモタれる馬で、その癖は万葉Sでも改善されていませんでしたので左回りも◎。事実左回りは2戦2勝です。個人的に能力の上限が測り切れないのが正直なところですが、菊花賞・ダイヤモンドSで一定以上のトップスピードは証明しているのでスローからの瞬発戦には対応可能ですし、天皇賞(春)・阿賀野川Sでロンスパ戦にも対応可能。となれば大崩れは考えにくいですが、ある程度人気しそうでもあるならば中心視することはないでしょう。相手候補として

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芝1800~2200m【4-4-3-3】の中距離馬。以前はゲートを出てもダッシュが鈍く差す競馬を余儀なくされていた感がありましたが、近走ではトモにパワーが付いた影響かテンに行けるようになって成績が安定してきた経緯。前走は小回りでの好走だったものの、基本的には高速馬場でジワジワ加速していくタイプだけに新潟は府中と並んでベストコースと言える競馬場。5走前には新潟1800mで自身10.9‐10.4‐11.4秒と強烈なトップスピードを証明しており、OPでもやれる下地はあります。前述したようにジワジワ加速するタイプなので、中盤が緩む流れで前受け出来れば一発あります

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2走前に差しに構えて何も出来なかったことからも分かるように、重賞で戦うには圧倒的にトップスピード不足。反面持続性はまずまずなので前で受けて勝負するしかないわけですが、そこで問題になるのが強烈な掛かり癖。下級条件戦では何とかなっても能力の上限を出しても通用するか怪しい今回は掛かった時点でアウトでしょう。その能力の上限に関して言えば、前走は馬場に助けられた面が非常に大きく、良馬場ならば準OP卒業すら危ういレベル。ここでは狙える要素が見いだせず、なのに穴人気しそうならば完全軽視でOKでしょう