本日から2回に分けて「きさらぎ賞」の全頭分析を行います。
ただ結構流動的な陣営が多くて、最悪かなりの少頭数になる可能性がありますね・・・
ちょっと配当的に面白くなくなるかもなので、もし時間が許せば「東京新聞杯」もしっかり分析したいと思っています(時間が許せば、です。多分無いかな・・・)。

では早速前半の5頭を見ていきましょう。

タガノディアマンテ
初戦がメイショウテンゲンと同レースで前受けしたエスポワールを捕まえられず、後ろ2頭には差される形。ラスト2F戦でしたが完全なキレ負け。2戦目もドスローからのラスト3F戦でここは勝ち切りましたが、自身のラスト3Fは11.2‐10.9‐11.5秒。一見速い脚を使えているように見えますが、この開催の府中は高速状態でしかも5F63.0秒のドスロー。同時期のアイビーSが同じようなペースでしたが、上がり時計は2着以下馬と比較しても0.5秒程度は物足りないものでした。3戦目は勝ち馬が残り1200mからペースを上げたのでラップが分散され、物理的に速い脚が求められないレースに。その分健闘しましたが、それでもラスト2F目最速地点(11.3秒)ではジリジリ離されましたし、最後は後ろにも差される内容。終始最内を追走しキッチリ2000m走ったことを考えても物足りない内容でした。外回り1800mではまず脚の遅さがネックですし、ペースが上がっても前走を見ると持久力に疑問。ちょっとしんどいですね

ヴァンドギャルド
初戦がスローで直線進路が出来てからも伸び方はジリジリ。自身の上がり3F11.3‐11.3‐11.3秒が示すように持続的に脚を使うタイプと思いましたが、東スポ杯では一転してラスト2F目の最速地点でほぼ先頭に並ぶギアチェンジ力を見せました。ラスト甘くなったと言っても11.5秒。1,2着馬とは4~5Fロンスパ戦の中での仕掛けどころの違いとも言え、キャリア2戦目を考えれば負けて強しの内容でしたし、毛色の違う2戦で共に好走出来たことは評価すべきです。前走は直線出しどころが無く進路を探している内に前の馬と軽く接触し立ち上がる不利でノーカンのレースでしたが、立て直してからも再度伸びており(その再度伸びた地点のレースラップは11.8秒で減速していない)やはり瞬発力は非凡。精神的にも強いことが証明されました。距離短縮、外回り替わり共にプラス材料と思いますし、力の要る馬場も問題なし。現時点では死角の少ない一頭です

マコトジュズマル

前走勝利はモズハチキンの暴走逃げ自滅に助けられたもの。これまでのキャリアでは超スローで逃げたレースが多いですが、それでも終いは甘くなりますし(速い脚を使えたことがない)、2走前のように平均ペースで追走したらしたで残り200mで完全にバテたように追走力もイマイチ。3走目のようにロンスパになっても自身ラスト1F12.8秒まで落としたように持続力もイマイチ。ここで戦える根拠は全くないですね

エングレーバー
まず初戦が同時期の新馬・未勝利と比較しても平凡。超スローでペースが上がったのがラスト700m地点を考えると上がり時計はペースを考慮してもかなり物足りない印象(前半5F65.3秒で自身のラスト3Fは11.6‐11.5‐11.8秒)。2戦目の500万下はエスポワールやプランドラーなどの素質馬が揃っていたレースでそこを勝ち切ったのは評価に値します。ただ1角から逃げ馬の後ろのインというベスポジで運んで4角も非常にスムーズ。完璧な立ち回りだった割に、また手応えの割にはラストは脚を伸ばせず自身ラスト3F11.9‐11.0‐11.9秒とラストは止まり気味。完璧な立ち回りからコーナーで勝負を決めた一戦でした。基本的に脚が遅くてトップスピードが不足気味。前走のコーナー加速を見てもステイゴールド系らしく小回り向きでしょうし、コーナーで勝負を決めたいタイプ。京都外回りの重賞となるとスピード負けする公算が高いです

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前走は終始インベタでゴール前だけグイッと出た内容でそこまで特筆すべきものではないですが、デビューから人気を背負い続ける素質馬を撃破したことは評価に値(まあ相手はスムーズさを欠いていましたが)。また馬群を割って伸びて来れたこともプラスポイントです。それよりも面白いのは負けたデビュー戦で、このレースは前半超超スローからのラスト5Fロンスパ戦。出たなりで中段に構え、ペースアップした5F目以降も結構楽に追走。ラスト4F目から11.4-11.5-11.6-12.3秒というレースラップでしたが最速地点で無理に押し上げずに溜めた分だけラスト1Fでグイッと伸びての4着。自身のラスト3Fは11.6‐11.5‐11.9秒。ペースが上がった地点からも楽に追走出来ていたように基礎スピードは結構ありそうで、追ってからも確か。やや脚を余し気味に負けたので3角以降の乗り方ひとつではもっと際どかったはずです(お世辞にもうまく乗ったとは言えない)。外回りに替わってどれだけやれるかは未知な面が多いですが、あの基礎スピードがあれば戦えて不思議は無いです。完全に舐められた人気になっていますが、これだけ人気がないなら狙う価値は十分にあります。これ案外面白いですよ